2009年5月17日日曜日

PMBOK:リスク管理:プロジェクトマネジメントスキル 実践養成講座(8)

プロジェクトマネジメントスキル 実践養成講座(8)


回避 ・原因を根本的に取り除き、リスク事象が現実のものとならないようにすること。
・先述の例では、リスクとはテストができないことであり、回避とはI/Fプログラムを使ってテストできるようにすることである。
・具体的な対応策としては、例えば先方の開発が完了してからテストを実行するようリスケジュールを行う、あるいは先方に作業の優先度を上げてもらうことで、予定どおりにテストが実施できるようにするなどが考えられる。
軽減 ・リスクが現実化した場合に影響を小さくする、リスクの発生確度を下げるという2つの軽減策が考えられる。
・先述の例は、マニュアルで作ったI/Fファイルを用いてテストを実行しておくことで、全体への影響を小さくする軽減策である。
移転(転嫁) ・リスクも含めて第三者に責任の所在を移転すること。
・実際のプロジェクトでの活用法としては、外部へのアウトソーシングや保険への加入などが挙げられる。
・ただし、契約により責任を第三者に移転したとしても、金銭的な補償やさらなる人的支援など、契約に基づく責任の遂行にとどまることが多い。
・いい換えれば、責任を移転してもリスク自体は依然として残っており、リスクが現実化した場合に発注者(依頼側)への影響がゼロになるわけではないことを認識する必要がある。
受容 ・プロジェクト計画を変更しないこと。つまり、「何もしない」という決定を下すこと。
・リスクが現実化しても影響が少ない場合や発生確度が無視できるほど小さい場合、あるいはほかの対応策を見つけることができなかった場合に、リスクを受容することになる。
・また、リスクの現実化に備えて、コンティンジェンシープランを作成することも多い。

0 件のコメント: